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薄青は人口の90%以上が安全な飲み水にアクセスできないエリア。タッププロジェクト公式サイト(http://www.tapproject.org)より
 
水道の蛇口をひねるときれいな水が出る。当たり前と思われがちだが、「安全な水」が手に入らないために、世界では毎日6000人の子供達がなくなっているという。

「かわいそう」と思っても、自分に何ができるか分からない。そんな発想をシンプルなアイデアで見事に逆転させたのが、「タップ・プロジェクト」だ。

「タップ」とは水道の栓のこと。

プロジェクト期間中に加盟レストランで食事をすると、いつもは無料の「タップウォーター(水道水)」に$1の寄付を払う。レストランがそれをそのままユニセフのファンドに寄付するという仕組み。

たった$1、しかしこの$1で、一人の子供が40日間きれいな水を手に入れることができるという。

3月22日は国連が宣言した「ワールドウォーターデイ」。タッププロジェクトは、毎日アクセスできる「きれいな飲み水」をこの日に祝福し、ユニセフが安全な飲み水を世界の子供達に供給するのを助けるプロジェクトとして、昨年ニューヨークで始まったものだ。


 
 
 
 
 
  
ピープルの一人に、広告会社Droga5を創設したデイビッド・ドローガ氏の名前を挙げた。その際、同誌はドローガ氏に対し、「誌面を使って、選出の妥当性をクリエイティブに証明してみないか」というおまけ企画を提案した。

当初ドローガ氏が自問したのは、「全ての広告を変えることができるか?」ということだったという。しかし、「何でもないものから、自分達が善と信じることのためにブランドを生み出したい」という思いから、あるアイデアを思いつき、それが思わぬ大企画に発展した。

きれいな都市ごとの水道水をブランド化し、それで水に恵まれない子供達を助けるための広告、である。

1ヶ月後に提出した案は、The Four Seasonsレストランの共同経営者Alex von Bidder氏や、Le Bernardin の Eric Ripert氏、 Altoの Scott Conant氏、CraftのTom Colicchio 氏などニューヨークの有名シェフ、そしてファレル・ウィリアムスのようなセレブリティーや有名作家などがボードメンバーに名前を連ねるチャリティープロジェクトであった。


昨年のAD Week中の記事によると、ドローガ氏は「Droga5がプロジェクトを独り占めしたくはない。」と、プロジェクトをローカライゼーションすべく、米国各都市の30~40のエージェンシーに呼びかけた。もちろんユニセフもこのアイデアをいたく気に入った。「我々は、どうしてこのアイデアに気づかなかったのだろう。」

「水から水」への寄付というシンプルさ、レストランで食事をするという楽しいひと時の中でのたった$1の寄付。

昨年は3月22日の一日のみ、ニューヨークのレストラン約300店で10万ドルの寄付が集まったというから、 400万人の子供達が、1日きれいな水を飲めたことになる。



NILEport NY : Ayano Matsumae

東京大学文学部・美学芸術学科卒業。東京で国内外のアパレル、イベント企画会社等を経て、フリーランスライターとなる。現在ニューヨーク在住、アート、ライフスタイル、フード・カルチャー等をカバー。


   



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