昨年2月にニューヨークで同時に7つのアートフェアが開催されたが、今年はその時期が3月27日から30日にシフトして、10個のアートフェアが同時に開催された。今年で10回目を迎える「The
Armory Show (アーモリーショー)」はそれらの空母艦と言うべき存在である。会場は、昨年と同じくマンハッタン西端の埠頭「ピア94」。
30年来の米国経済の落ち込みと「弱いドル」の中での開催となった今年。アートが好きな人にも一般の人々にも、やはり経済的なトピックは大きな関心ごとである。2007年には過去最高の52,000人の来場者と8500万ドルのセールス(前年比37%アップ)を記録しただけに、ショーのディレクター
Katelijne De Backerによると「ディーラー達はみんなナーバス。だけどもしスローダウンするとすれば、アート市場にとっては健全なこと。」
コンテンポラリーアートの価格は過去11年で4倍以上に高騰し、7年の間、価格高騰と国際アートショーの激増が続いたと言うが、ドル安の影響で今年はヨーロッパ、特にドイツとフランスからと、ロシアからの来場者が多かったそうだ。 アーモリーショーは世界的にもアート市場のテストとして捉えられているので、この章では作品よりそちらのトピックを取り上げたい。ちなみに世界で最も大規模なアートショーはスイスの
Art Baselで、昨年の売上げは5000万ドル。しかしアーモリーショーは評価の固まったクラシック・コンテンポラリーより、むしろロンドンのFrieze Art
Fair のように、現存のアーティストにフォーカスを当てる。
たとえばGreenberg
Van Doren Galleryで見かけた日本人彫刻家、船越桂の彫刻も、$275,000ですぐに売れてしまったそうだ。
参加ディーラーの数も、ニューヨークの
David Zwirner や マシュー・マークス、ロンドンの White Cube やパリの Thaddaeus Ropac など の一流ギャラリー、12月にローアーイーストサイドにオープンしたニューミュージアムや
Magnum Foundation などの組織も含めて、160に増えた。