NILEport(ナイルポート)富裕層向けウェブマガジン&会員制SNSコミュニティサイト

 
写真:ポルトガルのPulo Amaro のブース
 
2005 年にフランクフルト、ベルリン、シカゴの3人のディーラーによって設立され、「Art Basel」のサテライトショーとしてデビューした「VOLTA」が、今回「VOLTA NY」としてニューヨークデビューした。

大きな特徴は、それぞれのディーラーが一人の現代アーティストにフォーカスを当てた展示をしていることである。
参加ディーラー数は52と、アーモリーショーより規模もぐっと小さい。しかし、 ローアーイーストサイド、ロンドン、ベルリン、チェコ、イスラエルと多様なアートシーンから若手アーティストが紹介され、会場にはのびのびとした空気が感じられる。
以下、いくつかご紹介したい。

 
リスボン在住Domingos Loureiroの作品を展示。赤や黒の塗料を塗った板から、複雑な都市のスカイラインや木立の重なりを忠実に彫り上げた連作は工芸的で、 素朴でのびやかな美しさがむしろ新鮮。
 
  
  
 
マイアミ在住のJacin Giordano の作品達は、クリアな色そのものを物質化して、素材として扱っているのが特徴。中でもアクリル絵の具を重ねて作った「色の金太郎あめ」を小さなピースに切り刻み、それらを何万個も張り合わせた巨大なコラージュが圧巻だった。
  
  
 
ビデオ、公共物へのグラフィッティ、インスタレーション、あらゆる表現方法を使う David Ellisの作品にはいつも音が欠かせない。今回はリサイクル品。瓶でできた羽が奇妙なうめき声をあげながらガラガラと羽ばたき、ビール瓶のドームが発光する。作品は完売だったという。
  
 
プラハのKristof Kinteraのキネティックアートは、地味で滑稽味あふれている。端の欠けたバケツが地面を這い、ココナツがのろのろと転げてくる。目が釘付けになったのが、床に置かれた買い物袋の中のきゅうりが首を振って周囲を確認し、袋が端をくしゃくしゃ潰して相槌を打つ作品。ローテクの悪ふざけと片付けてしまえるだろうか?(大衆ドラッグストアの袋から、なぜ生のきゅうりが首を出しているのかはさておき)キレイでカッコイイものが幅をきかせるこの時代、平凡で冴えないモノ達の立場は?「無視しないで。俺らはここにいる。」そんな声が聞こえてくるようである。
 
  
 
 
  
 
巨大な封筒、フェイクの切手シートで作った肖像画など、US郵便局をテーマとしたチープでポップな Ken Solomon の作品達で気になったのは、テーブルの上に置かれたクリアボックス。ヒラリー、オバマなど、5人の大統領候補者が描かれた切手と封筒が置かれ、支持する候補者の切手を貼って投票箱に入れる。かなりの封筒が入っていた。開票結果を見に行きたい。
  



NILEport NY : Ayano Matsumae

東京大学文学部・美学芸術学科卒業。東京で国内外のアパレル、イベント企画会社等を経て、フリーランスライターとなる。現在ニューヨーク在住、アート、ライフスタイル、フード・カルチャー等をカバー。


    



友達に紹介する

NILEport & NILE'S NILE
富裕層のプレミアムライフスタイル NILE'S会員募集中
  • ・毎月無料で会員専用雑誌をご購読
  • ・様々な会員特典・プレゼント
  • ・NILEport会員専用SNSのご利用
NILE'S会員について
無料会員登録はこちら

関連情報

フィードバック

ご記入頂くご意見、ご要望は、NILEport事務局へ配信され、コンテンツサービスの発展・改善のため利用いたします。
氏名
メールアドレス
年齢
性別
地域
職業
年収
コメント