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 会場は、かのホテルチェルシー。ロビーや薄暗い館内には、宿代あるいはお礼にと、ホテルを愛した大物アーティストから寄贈された作品が所狭しと飾られている。
Pool Art Fairに出展しているのは、ディーラーではない。代理人としてのギャラリーを持たず、作品発表の場が限られているアーティスト達自身である。
今回は1階と2階の20部屋で、44人が作品を展示した。
ビデオ、絵、写真、彫刻、パフォーマンス、刺繍と作品も様々だ。他都市からの参加者も多い。マイアミから参加した
Adriana Carvalhoさんは、元はブラジル出身とのこと。華やかで陽気で、親しみやすい雰囲気の女性だ。
作品は、空き缶やプルタブ、アルミのメッシュなどを可憐なドレスに蘇らせたもの。デザインのユニークさと、あまりにも自然な出来映えに目を見張る。大きなものは実際に着用することもできるという。
聞けばアドリアナさんは溶接工でもあるとのこと。「ブラジルの人々は機知にとんでいて革新的で、やりくりがとても上手なの。木切れやブリキ、プラスチック、など、見つけたものからカラフルな工芸品を作る貧しい子供達の作品に、いつもインスピレーションをもらっているわ。」
最終日、参加した感想を聞くと、「ニューヨークに来たのも初めてだったけど、とても楽しかったわ。歴史的な環境の中で色んな人達に出会えて、なんだかボヘミアンになった気分よ。」
 どんな偉大なアーティストも、初めは無名である。同フェアは、そんな彼らがコレクターや批評家、ギャラリーなどと出会い、サポートを受けられるチャンスを作ることが目的だ。
ちなみに出展価格はというと、3日間の部屋代、マーケティング、レセプションパーティー、PR費用込みで1部屋$1600から$2000(部屋のタイプによる)ということだ。今回最大のグループ(6人)で計算すると、一人$300少々 で出展できることになる。
創設・運営しているのはNPO「Frere
Independent 」。昨年紹介した、デジタル/ビデオアート専門のショー「DiVA」も、同団体の主催である。
ちなみに
DiVAも今年は方式が大きく変わった。最大の特徴はというと、アーモリーショーとチェルシーを忙しく行き来するコレクターやプロフェッショナル達の気を引くために、会場がチェルシーの地上階に集結してアクセスしやすくなったことだ。DiVA本部のある26thストリート沿いのギャラリーも、ナイトパーティーの際には一斉に開館延長してスペースを貸すなど協力し、イベントを盛り上げた。
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NILEport NY : Ayano Matsumae 東京大学文学部・美学芸術学科卒業。東京で国内外のアパレル、イベント企画会社等を経て、フリーランスライターとなる。現在ニューヨーク在住、アート、ライフスタイル、フード・カルチャー等をカバー。 |
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