NILEport(ナイルポート)富裕層向けウェブマガジン&会員制SNSコミュニティサイト

宝塚 星組 スカーレット ピンパーネル  画像 宝塚 星組 スカーレット ピンパーネル  画像
宝塚 星組 スカーレット ピンパーネル  画像 宝塚 星組 スカーレット ピンパーネル  画像
宝塚歌劇。その響きが包み込んでいる、甘美なる眩暈を湛えるような魅力に惹かれるものの、そのファーストステップをなかなか踏み出せずにいる読者へ、月ごとの演目とともに、宝塚歌劇へのイントロダクションを3回に分けてお届けする。第1弾は、宝塚歌劇団理事・演出家の小池修一郎氏と星組トップの安蘭けいさんをゲストに迎え、華麗なる歌劇の魅力を分かりやすく語ってもらった。

宝塚 星組 安蘭けい 画像  
宝塚 星組 安蘭けい 画像  
   
宝塚歌劇の世界に足を踏み入れたことがない向きは、あの華麗なるステージをどのように愉しめばよいのだろうか、とまず考えるかもしれない。

確かに歌劇の世界はあまりにも広く、そして深く見える。しかし、実際の上演に関わる人々のリアルな証言に耳を傾けると、宝塚歌劇の魅惑の扉が少しずつ開いていくだろう。

今回、星組が上演する新作『スカーレット・ピンパーネル』は、1997年のブロードウェーでの初演以来、現在もイギリスやドイツ、ハンガリーなど世界各国で上演されている人気作品。

華やかな舞台設定は宝塚にぴったりだが、上演にあたっては宝塚ならではの“苦労”があった。

「宝塚はメインの人だけが目立てばいいというわけではなく、90人という組のメンバーをさまざまな形で生かさなければなりません。というのも、常に次のスターを育てなければならないからです」


同作の潤色・演出を手がけ、宝塚歌劇団理事も務める小池修一郎氏はそう語り、その背景を角界になぞらえて説明してくれた。

  宝塚 星組 安蘭けい 画像
  宝塚 星組 安蘭けい 画像
   
「横綱から小結に至る強固なヒエラルキーがあり、なおかつ昇進していくという相撲の世界に似ているんですよ。

次のスターがどんどん出てくるし、どんなスターも必ず数年で去っていく。そのプロセスこそが宝塚なのです。だから、大関や関脇、小結といった人たちが伸びていく活躍の場を与えなければいけないわけです」

役を増やす。場面をつくる。さらにスケールメリットを生かした群舞やコーラス。宝塚や小池氏に絶大な信頼を寄せる作曲家、フランク・ワイルドホーン氏の全面協力で3つの新曲が加わり、「これぞ宝塚」と胸を張れる作品になったという。

演出家として脂ののり切った今も、小池氏は「宝塚は面白い、だから飽きない!」ときっぱり言い切る。「レベルが未熟なのは確かです。

退団を“卒業”、団員を“生徒”と呼ぶように、あくまで“学校”ですから。彼女たちは女性として一番美しい時期に、厳しいレッスンに明け暮れます。優秀であればあるほど遊べないし、恋愛もしにくい。やはりスポーツ選手の生活に近いですね。

十数年の間、記録を出したり試合に勝ったりするために、ものすごく練習をするわけです。そんな彼女たちが、ある時期を迎えると次々に花を咲かせてゆく。満開の花もいいですが、やっぱり花が咲いてゆく瞬間を目撃する歓びは最高ではないでしょうか」

自前の学校、劇場、オーケストラ、座付きの脚本家など世界でも類を見ない劇団で、スターという目標とタカラジェンヌというプライドをもち、ひたすらに自らを磨く女たち。その一瞬の輝きに立ち会う幸福が、歌劇を観る悦びなのである。

宝塚歌劇 星組公演
三井住友VISAミュージカル


スカーレット ピンパーネル
『THE SCARLET PIMPERNEL』

Book and Lyrics by Nan Knighton Music by Frank Wildhorn
Based on the Novel “The Scarlet Pimpernel” by Baroness Orczy
Original Broadway Production Produced by Radio City Entertainment and Ted Forstmann With Pierre Cossette, Bill Haber, Hallmark Entertainment and Kathleen Raitt
潤色・演出:小池修一郎
【東京宝塚劇場公演】 8.22(fri)-10.5(sun) 問い合わせ TEL03-5251-2001



宝塚 星組 安蘭けい 画像  
宝塚 星組 安蘭けい 画像  
KEI ARAN

滋賀県出身。1991年『ベルサイユのばら』(月組)で初舞台。音楽学校時代から優秀な成績を誇り、特に豊かな歌唱力と演技力には定評がある。雪組を経て、2003年に星組へ。同年『王家に捧ぐ歌』で儚さと強さを兼ね備えたエチオピアの王女、アイーダ役を熱演、内外で高い評価を得た。『ベルサイユのばら』では、宝塚史上で初めてオスカル、アンドレ、フェルゼンの三役をそれぞれ演じた。2006年より星組のトップスターに。
 
高校時代、涼風真世さんに憧れたのが宝塚入りのきっかけです。

でも小学校時代に初めて宝塚歌劇を観た時は、女性が男性を演じることにものすごい抵抗を感じました。

だから「宝塚はどうも……」という男性の気持ちは、とってもよくわかります(笑)。

ただ、宝塚の世界って、もともと「あり得ない世界」なんです。現実的な世界とまったくオーバーラップしない夢物語。

リアリティがないので、女性が男性を演じることも意外に違和感がないんですね。

男役だからといって、男性になり切ろうと力むことはありません。十数年、男役として生きていますから、今では自然にレディーファーストしてしまうようになってしまいました(笑)。

役作りにおいては、怒りや悲しみ、歓びといった基本的な感情に男も女もないと思っています。



まずは原作や台本を読んでおおまかなイメージをつかみ、同時代の小説や映画を参考にしながらイメージをふくらませます。最後は自分なりの「理想の男性像」を加えて。

今回の『スカーレット・ピンパーネル』では、優雅なイギリス貴族・パーシーと、フランスの革命政府に捕らえられた貴族たちを救い出すスカーレット・ピンパーネルという二つの顔をもつ主人公を演じます。

自分の妻と敵との関係を疑うという葛藤を抱えつつ、勇気とウィットに富んだ発想で鮮やかに敵を欺いていきます。スリリングな活劇場面やパワフルな群舞、コーラスなど、見どころたっぷりです。

フランク・ワイルドホーンさんの曲はどれも大曲で、1曲歌い終わったら意識が遠のくほど。特に、私にあてて作ってくださった曲『ひとかけらの勇気』は、主人公の思いがこめられた大切な曲です。

ミュージカル自体は宝塚のオリジナルではないのですが、小池先生の潤色によって、宝塚という女ばかりの劇団にしか創り出せない美しさがたくさんつまった作品になりました。初めての方にも宝塚を堪能していただけると思います。(談)

宝塚 スカーレット ピンパーネル 画像   宝塚 スカーレット ピンパーネル 画像
     
宝塚 スカーレット ピンパーネル 画像   宝塚 スカーレット ピンパーネル 画像

Shuichiro Koike

慶応義塾大学卒業後、1977年宝塚歌劇団に入団。86年『ヴァレンチノ』の作・演出でデビュー。『華麗なるギャツビー』で第17回菊田一夫演劇賞受賞。
96年、潤色・訳詞・演出を務めた『エリザベート』は高い評価を受け、これまでに6回再演。また、2000年より新演出で臨んだ東宝版『エリザベート』も成功に導き、翌年4大都市での再演を実現。02年より『MOZART!』の演出・訳詞を務め、こちらも大成功を収める。千田是也賞、読売演劇賞等受賞多数。宝塚歌劇『NEVER SAY GOODBYE』では平成19年度文部科学大臣賞受賞。
 
  Shuichiro Koike 画像


友達に紹介する

NILEport & NILE'S NILE
富裕層のプレミアムライフスタイル NILE'S会員募集中
  • ・毎月無料で会員専用雑誌をご購読
  • ・様々な会員特典・プレゼント
  • ・NILEport会員専用SNSのご利用
NILE'S会員について
無料会員登録はこちら

関連情報