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韓国 扶余  済州島  画像 韓国 扶余  済州島  画像
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躍動する韓国。そのリアルな姿を目撃すべく、 コンテンポラリーアートや斬新なデザインが横溢する首都ソウルから、 韓国の三国時代に栄えた百済の首都公州と扶余を経て、 ミステリアスな建国神話が残る済州島へと渡った。 韓国歴史街道の「アイコン」から見えてきたものは……。


サムスン美術館Leeum 画像  
サムスン美術館Leeum 画像  
サムスン美術館Leeumにある、建築家マリオ・ボッタが設計したスパイラル状の階段。逆円錐形のフォルムと直六面体のボリュームは、韓国陶磁器のメタファー。
 
韓国はアンビバレントな国だ。そう感じるのは、そこには、過剰にコンテンポラリーなもの、コンストラクティブなものと、どこか懐かしいもの、デジャブのめまいに襲われるもの、その両方があるからである。

例えば、ソウル。ラグジュアリーなブティックが軒を連ねる江南エリアで一際強い個性を放つ、フューチャリスティックなデザインのギャラリーセンター「ネイチャーポエム」、漢江を眺める南山の麓に立つポストモダン建築「サムスン美術館Leeum」、漢江沿いのウォーターフロントに聳える高層建築群、モダンなデザインのラグジュアリーホテル、そしてスタイリッシュなカフェ……。

構築的な、あまりにも構築的なものに覆われている、それがソウルだ。コンストラクティブなものへの意識の高さには驚かされる。

だから、我々は、そうしたソウルの意識をシンボリックに表す存在であるコンテンポラリーアートのギャラリーを訪ねることにした。

アートというアイコンを通して韓国を見ると、一体どのような表情を表すのか……。 一方、ソウルから離れるとそこにはどこか懐かしい風景が姿を現す。田畑を耕す人々、山頂に立つ寺院を参拝に訪れる人々。そう、これは日本の風景ではないか……。

そのようなデジャブの感覚に陥る。このめまいを通して韓国を見るため、韓国の古代文化の痕跡を求めてみることにした。古代王朝「百済」の地と「耽羅王国」の建国神話が今に伝わる済州島へと向かった。




  ラグジュアリーブランドショップ ネイチャーポエム  画像
  ラグジュアリーブランドショップ ネイチャーポエム  画像
 
ラグジュアリーブランドショップが軒を連ねる江南エリア清潭洞に立つ「ネイチャーポエム」。スタイリッシュなこのビルには多くのギャラリーがある。ここから韓国コンテンポラリーアートの勢力図が変わっていくだろう。
江南エリアのブランドストリート清潭洞を歩いていると、構築的でいて、フューチャリスティックなビルが目に飛び込んでくる。

ガラス張りの1階スペースには、コンテンポラリーからモダンまで、アート作品がスタイリッシュに陳列されている。

ここは、ベネチア、ニューヨーク、マイアミ、シンガポール、香港など、各都市の有名なブランドストリートにブティックを構えることで知られている、世界的に有名なグローバルギャラリー「オペラギャラリー」である。

そして、このブティックが入っているビルこそ、実はソウルで今最も注目されているギャラリーセンター「ネイチャーポエム」だ。

14ものギャラリーが集っている。 そのうちの1つ「GALLERY 2」のディレクターJaeho Jung氏に話を聞くことができた。

折しも現代の韓国で最も重要な作家Jackson Hong氏の個展が開かれていた。彼によれば、今でこそ、ギャラリーセンターとして熱い注目を浴びているものの、「ここに入ったのは偶然だった。

当時はまだ新たなアートの発信拠点として注目を集めることなど考えられなかった」。というのも、最初は仁寺洞でスペースを探していたものの、面積が小さく、その上地価も高騰していたため、彼のイメージに合う場所を見つけることができなかった。

そんなときに出会ったのが、「ネイチャーポエム」。天井も高くギャラリーとして相応しい場所だと思った。 こうして徐々にギャラリーの数が増えていった。今や、仁寺洞から江南エリアにアートの前衛が移動しつつある。


ネイチャーポエム GALLERY 2  画像   GALLERY 2 Jaeho Jung 画像
ネイチャーポエム GALLERY 2  画像   GALLERY 2 Jaeho Jung 画像
「ネイチャーポエム」に入っているギャラリー「GALLERY 2」。我々が訪れたとき、 Jackson Hong氏が「Design for the Real World」という個展を開いていた。
 
「GALLERY 2」ディレクター Jaeho Jung氏。



Yee Sookyung 画像  
Yee Sookyung 画像  
Yee Sookyung
1963年、ソウル生まれ。ソウル国立大学に入学、BFA(Bachelor of Fine Arts)とMFA(Master of Fine Arts)を取得。92年「Getting Married to Myself」で個展を開き、以後、韓国のみならず世界中のアートフェスティバルにも作品を出展している。最も才能溢れる韓国人アーティストの一人として注目を集めている。ソウル在住。
 
スタイリッシュなカフェやブティックが道路沿いに軒を連ねる三清洞には、ギャラリーやアートセンターが多い。

識者によれば、そのなかでも最も重要なアートスペースの1つは「Mongin Art Center」だという。早速、同所を訪れた我々はちょうど『Paradise Hormone』という個展を開いていたYee Sookyungさんに出会った。

韓国で最も重要なアーティストの一人だ。仏陀の背面を描いた『Portable Temple』や世界中の様々な宗教像の断片をつなぎ合わせ、それを、ある地域に住む人々の顔や手足などの肢体のデータを採取して創った「ベストな人間像」と組み合わせて創作した『The Very Best Statue』。

何れも宗教をモチーフとした作品だ。Yeeさんにとって宗教とはどのようなものなのだろうか。尋ねてみると、「私は宗教が好きなんです」とかわいらしい笑顔で答えてくれた。この言葉に彼女の想いの全てが込められているように思われた。

「宗教に懐疑的なわけではない」という。ただし、そこにまとわりついた制度や、彼女の言葉で言えば、「ティーチング」には違和感がある。

そうした彼女の感覚が表現されている。ところで、Yeeさんにとってここ三清洞はどのような場所なのか。「ここはアーティストにとってとても大切な場所で、私もこのアートのスペースが大好きです。街も好きだった。

でも、ここ数年で美しかった街が劇的に変わったのは残念でなりません」 この街をもう一度変えていくのもアートが吹かせるリベラルな風なのかもしれない。


Paradise Hormone 画像   The Very Best Statue  画像   Portable Temple 画像
アートセンターではYee Sookyungさんの個展『Paradise Hormone』が行われていた。
 
Yeeさんの作品『The Very Best Statue』。
 
Yeeさんの作品『Portable Temple』。





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