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今や「民俗村」として観光地となっているものの、済州島には古くから残る韓国の伝統的な集落がある。その中心には神がいる。蛇の姿をしているそうだ。紅白の紙垂(しで)と注連縄のようなもので大切に祀られている。日本の風景を思い出す。
済州島の古代王朝「耽羅王国」を建国した三人の神人を祀る寺院。彼らが出現したと伝えられる3つの穴「三姓穴」も同じ境内にある。
韓国のシャングリラ・済州島。この地には、古代から中世にかけて「耽羅王国」と呼ばれた国が存在していた。この「耽羅」の建国を巡って、ひとつの神話が残っている。
かつて人が住んでいなかった古代の済州島に三つの姓をもった三人の神人(半神)が、この島の中央に位置する漢拏山の山麓の平地にある三つの穴から出現し、耽羅王国の礎を築いたという「三姓神話」である。
地の底から地上に建国の神人が出現したという発想は、例えば、高天原から地上に天孫・瓊瓊杵尊が降臨したという神話と比べると、全くの対照をなしている。
三姓神話も天孫降臨の神話も、おそらくは、どこかから当地に「渡来」してきた人々を神話として語り直したものだろう。
「渡来」という同じキーワードを語りながら、「上昇」と「下降」、「地」と「天」という対照的なアイデアに彩られている。 耽羅建国神話に、どうやら日本は無関係ではなさそうだ。
日本海の方から流れてくる木の箱を発見した三神人が、それを開けたところ、なかには東国の三人の姫と馬と五穀が入っており、彼らは彼女たちを妻として迎えたという伝承がある。
そして、この「東国」というのが日本だったのではないかとする説がある。 渡来を神話という形を通して大切に語り継ぎ、しかも日本から妻を迎えたという伝承が残る島。
済州島と日本の古代のロマンに想いを馳せながら、この島を眺めてみると、やはりどこか懐かしい原風景のようなものを感じる。日本とゆかりある韓国を新旧問わず楽しみたい。
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