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NY Report vol.105 台頭するマイアミアートシーン(2)-マイアミ個人コレクター達の動き
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オーナーのアートコレクション展示で知られるSagamoreの庭でのブランチパーティー光景 ©Ayano Matsumae
オーナーのアートコレクション展示で知られるSagamoreの庭でのブランチパーティー光景 ©Ayano Matsumae
10年前にアートバーゼルがマイアミ進出を決めた時、鍵となる野心は、ラテンアメリカの新規開拓と、年間を通じての継続的な影響を地域に与えることであった。
継続的な影響は、確かに残った。マイアミのアートシーンは、国際的な『アートの眼』を意識して、自身に磨きを掛け始めた。 ここでは地元のアートコレクター達について触れる。
Sagamore ©Ayano Matsumae
Sagamore ©Ayano Matsumae
彼らの多くは30-40年級のコレクターで、先述のウィンウッド地区を中心に、世界を又に架けながらも地元に根ざした活動をダイナミックに行っている。若手作家にフォーカスしたコレクションは世界的にも重要で、世界のミュージアムに作品をリースすることもしょっちゅうだ。もちろんABMB上陸を促した大きな要因でもある。
マイアミ生まれのディベロッパー、クレイグ・ロビン氏も重要だ。90年代半ばに、『マイアミデザイン地区』開発*を始めたが、自身もアートコレクターで、開発ではアーティスト、個人コレクター、ギャラリーと積極的に組んで、地域でのアートシーンの発展に力を入れている。 
デザイン地区の数ブロック南側で、個人コレクター達がプライベートミュージアム公開に動き出したのは、デザイン地区の開発開始とほぼ同時期だ。
Kehinde Wiley, Triple Portrait of Charles I(2007) ©Ayano Matsumae
Kehinde Wiley, Triple Portrait of Charles I(2007) ©Ayano Matsumae
Lorna Simpson, Wigs(1994) :Waterless lithograph, felt(Rubell Family Collection) ©Ayano Matsumae
Rubell Family Collectionの二階。奥はKara Waker, Camptown Ladies(1998) ©Ayano Matsumae

Rubell Family Collectionの二階。奥はKara Waker, Camptown Ladies(1998) ©Ayano Matsumae
Nick Cave, Untitled(2008) (Rubell Family Collection) ©Ayano Matsumae
96年にはルベル・ファミリー(NYのスタジオ54の創設者スティーブン・ルベルの弟の一家)が、元は麻薬取締局の押収物の倉庫だった 45000スクエアフィートの倉庫に『The Rubell Family Collection』をオープン。98年にはその数ブロック南西寄りに、マーティン・マルグリス氏(不動産王)が『The Margulies Collection at the Warehouse』をオープンさせる。 国内外のアート関係者達がアートショーと同等、むしろそれ以上の期待と関心を寄せるのが、その企画展である。
例えば、今回一連のアートショー期間の記事の中で、常にピックアップされて賞賛を受けていたのは、ルベル・ファミリー・コレクションがABMBに合わせて公開を始めた『30 Americans』だ。
展示されているのは31人のアメリカ国籍の黒人アーティストのみの作品200以上。一連の黒人作家達への関心が広がりつつあり、また、オバマ氏の登場もあり最高のタイミングでの開催となった訳だが、ルベル氏達は、3年前から今回の企画展のために全力を掛けて臨んで来た。
ABMBとサテライトショーによって、マイアミ訪問者は急激に国際化した。
サウスビーチの有名ホテルAlbion Hotel のオーナーでもあるルベル氏によると、 1996年には20%だった海外からの宿泊客は、過去2年で70%に増加したそうだ。
地元コレクター達の収集活動は、ABMB上陸によって、個人的なものから、世界の目を意識したものへと変容したことを、ルベル氏は地元紙の中で告白している。
「マイアミのアートシーンは、世界から集まる人々の目を通して自身を見つめるようになった。旅するアートパトロン族を含めて、世界の人々に自分のコレクションを見せることは、コレクションとショーを最高レベルまでアップグレードしなくてはならないことを意味する。」
【Miami Design District】公式サイト: http://www.miamidesigndistrict.net
インテリアのショールームを中心に、デザインオフィスやリテール、アートスペースが集積。
正確には、ウィンウッド地区に北で接している。
【The Rubell Family Collection】公式サイト: http://www.rubellfamilycollection.com
【The Margulies Collection at the Warehouse】公式サイト: http://www.margulieswarehouse.com
プロフィール
NILEport NY : Ayano Matsumae
東京大学文学部・美学芸術学科卒業。東京で国内外のアパレル、イベント企画会社等を経て、フリーランスライターとなる。現在ニューヨーク在住、アート、ライフスタイル、フード・カルチャー等をカバー。
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