
朱色を基調とする高句麗時代の美しい建築物に目を向ける真飛さんの美しい後ろ姿。タムドクの影が背中に見える。
王になる前の王子タムドクが夜になると城を飛び出して街に遊びに出かけるなんていうのは、彼が王子として息苦しい日々を過ごしていることの表れですよね。それでも自分が背負っているものをちゃんと受け止めながら成長していくわけで、そういうところは、自分でも演じていて通じるところがあります。やはり上に立つものの辛さや苦しさはわかるような気がします。

目に宿す光は優しく強く、ゆるぎない意志と他者への愛情を感じさせるその眼差しはタムドクそのものだ。
舞台では心の動きを表現することはできますが、CGもないですし馬も登場しませんから戦闘シーンはどうやって表現するのかと聞かれることがあります。でもその代わり宝塚には、生のオーケストラがありダイナミックなセットがありますからね。ドラマの醍醐味を十分に味わっていただけると思います。
それにミュージカル仕立てですから、メロディにセリフを乗せて物語が進んでいく美しさや壮大なイメージも演出できます。
舞台に馬は出てきませんが、それでも「太王四神記」なんだってわかる。曲もドラマの中で流れるものとは違いますが、やはり偉大な王をめぐるドラマ、紛れもない「太王四神記」のものなんですね。ロケ地を訪れてみて初めてタムドクの気持ちに近づけたから、そう思えるのかもしれませんね。ペ・ヨンジュンさんが大切に創り上げてきたタムドクを、自分なりにいい形で受け継ぎ、魂を込めて演じたい。現地に行ったからこそ、そんな決意も生まれたような気がします。