イタリアのモード界の中でもひときわ個性的な輝きを放つヴェルサーチ。創設者のジャンニ・ヴェルサーチ亡き後も、彼が作り出した独自の世界観には根強いファンが多い。

ヴェルサーチの家具で統一された地下の一室。リニューアルにより、これまでは1階だけだった店舗が地下階にも拡張され、より多くの商品を落ち着いて吟味できるようになった。
そんなヴェルサーチが家具やインテリアも展開しているのは、意外に知られていないのではないだろうか。始まりは友人のハリウッドセレブたちの要望に応え、ブランドの生地を提供したこと。その後、ジャンニの遺志を継いだ妹のドナテラが家具事業を拡大し、現在ではソファやコンソール、チェアー、ランプなど豊富なラインナップを誇っている。
日本で唯一、正規の輸入代理店となっているのが、大阪と東京にショールームを持つユーロ・カーサである。昨年の12月、東京ショールームがリニューアルされ、ヴェルサーチの世界を表現した部屋がオープンした。家具メーカーと直接取引をする同店では、個人の邸宅やマンションレベルでも、内装などのトータルコーディネートが可能。家全体を統一した世界観で演出してくれる。
家具メーカーによってはサイズや、色のオーダーメイドも受け付けているという。文化的素地も居住空間も異なる海外のインテリアを日本に輸入した場合、日本の住環境に合わせた“翻訳”が必要だろう。
左/1階入り口横のスペースにもヴェルサーチの家具が。ここも展示用に新たに作られた。中/ランプには、同ブランドの象徴であるメデューサがあしらわれている。右/細部の意匠にも、こだわりがあふれている。
家具メーカーと顔の見える関係を築いているユーロ・カーサは、その意味で最良の“翻訳者”であるのだ。バロック、ルネサンス、ロココなどヨーロッパの過去のデザインモチーフを、モダンな解釈で絢爛に蘇らせたヴェルサーチの目くるめく世界に、ユーロ・カーサの“名訳”で酔いしれてほしい。