
髙橋みどり/Midori Takahashi
ミラノに仕事で出かけるようになってから早いもので20年近くになりました。最初は撮影で、次からはそれにミラノコレクションが加わり、そしてそのうち新しいブランド探しや、生地、工場の開拓とたくさんの経験をさせてもらったものです。
初めてコレクションを見たときには、その迫力と美しさ、そしてデザイナーの熱い思いに私も胸がいっぱいになり、ファッションとは何てすばらしいものなのだろうととても感動したことを思い出しました。あれから、20年近く一年のうち最低でも2回、多いときには6回、ミラノの街に足を運び、その時間を楽しんできました。
さすがに10年以上たった頃には、コレクションにも慣れ、最初の頃よりも感激は少なくなってはきたもののその街を闊歩するマダムとダンディーな人たちには憧れと同時に、学ばせていただいた多くのファッションのヒントがありました。
いくつになっても男であること、女でいることをあきらめない、そのセクシーな肌の見せ方や、綺麗な色を必ずどこかにとりいれながら、ファッションを楽しむその人らしさの表現力には頭が下がる思いです。
焼けた肌にゴールドやシルバーのアクセサリーを上手に使い、自分の美しいところをより一層強調したり、または逆に綺麗に隠すテクニックにも、何度気づかされた事やら。
そして、ベーシックな色の、紺、クロ、白、ベージュ、グレーには、綺麗なブルーのシャツや、ピンク、パープル、オレンジなどの利かせ色をどこかに使うことで、大人のくすんだ肌色や髪の毛が数十倍もかっこよく魅力的に見える技など、コレクションとは違った意味で学んだ多くのこと。
あれから、私のワードローブや仕事でコーディネートのお手伝いをするときには、必ずミラノを目指し、追い越せるようになりたいと悩みトライしてきたことの多いこと多いこと。
ベーシックだけれど、それだけでは寂しくなってしまうので、必ず取り入れる綺麗な色の小物、インナー、そして夏には適度な肌みせとそれにあわせたジャラジャラ物や靴えらび。また、男性であればブラウンのシューズやブルーのシャツはあたりまえ、そしてポケットチーフはお約束、日本人には照れくさいことを、いとも簡単にさらっと着こなし自分のものにしているかっこよさ。
コレクションを見ているだけでは学べなかった、大人の楽しみ=自分らしいファッションの追求。
最近では、コレクションよりも街で見かける人たちのファッションの方が何倍も学ぶことが多くて楽しい限り。今年はラグジュアリースポーティ、が一番街で輝いていたスタイルだったなーなんて、そして私のこの春夏のテーマもこのスタイリングで行こうと今から楽しみにしています。
ミラノが、私にまた教えてくれたファッションの楽しさ。
あきらめずにとまらずに、新しい自分目指してがんばりたいものです。
髙橋みどり/Midori Takahashi
1956年東京生まれ。法政大学法学部卒業。テレビ朝日の女性向け情報番組のファッションレポーターとして活躍後、株式会社ジュン アシダ、株式会社メルローズの企画部販売促進担当としてプレスの仕事を確立する。ファッションショー、カタログ制作、雑誌のタイアップ、貸出業務、イベントの企画などの仕事を担当。1990年のバーニーズ ニューヨーク日本進出に伴い転職。一号店のオープンスタッフに加わり、宣伝部ジェネラルマネージャーとして宣伝、PR、プロモーションなどにかかわる。1997年には、ジョルジオ アルマーニ ジャパン株式会社広報室長になり、宣伝PR、プロモーション、VMD、広報の統括を行う。2000年株式会社サザビーリーグの子会社、株式会社エストネーションを設立。エグゼクティブオフィサーとして、プランニング、宣伝PR、マーケティングの統括を行う。2004年から2005年までは六本木ヒルズ店の店長も兼任。2005年6月に独立し、Oens(オーエンス)を設立。人、企業、ブランドを応援したいという思いから、ブランドのPR、マーケティング、商品・店舗活用プロデュースだけでなく、原稿執筆、セミナー講師など活躍の場を広げている。
http://www.midroom.com/
更新日:2009年4月24日