宝塚歌劇 宙組公演 ミュージカル・ロマン『薔薇に降る雨』
舞台で寄り添う2人は、まさに大輪の薔薇だった。今公演が宝塚でのラストステージとなる宙組トップスター大和悠河が演じるのは、才気煥発な元将校、ジャスティン。誰もが惹きつけられずにいられない魅力をもちながら、時折寂しげな表情を見せる。若き日に情熱のすべてを注ぎながら身分違いのために破れた恋が、熾火のように心の奥深く今も静かに燃えているのだ。ある日、クラブで運命の女性イヴェットと再会する。

宝塚歌劇団 宙組トップスター大和悠河
窮地に陥った伯爵家を救うために、新興の実業家との結婚を決意したイヴェットだが、気持ちは荒んでいた。そんな彼女にジャスティンは胸を痛め、変わらぬ思いを伝える。家を守るためにジャスティンを拒むイヴェット。しかし彼女もまた、熱い思いが再びあふれ出すのを止められなかった。
天性のアイドル性が宝塚音楽学校時代から注目を集め、様々な抜擢も経験した大和悠河。しかしそれは同時に「自分との闘いだった」と語っている。新しい役を得る度に全力で向き合い、目標とした「トレンチコートの似合う男役」へと脱皮してきた。共に生きることを選んだジャスティンとイヴェットが寄り添うラストシーン。葛藤の末に自らの手で最高の幸せを掴んだジャスティンの誇らしくも穏やかな表情に大和悠河その人が重なる。
レビュー『Amour それは…』は、ダンスを得意とする大和と、ともに宝塚を“卒業”する娘役トップ陽月華のコンビネーションをたっぷり堪能できる。宝塚屈指のコンビといわれる美しい2人の姿を目に焼き付けたい。
宝塚歌劇 宙組公演 ロマンチック・レビュー『Amour それは…』
宝塚歌劇 宙組公演 ミュージカル・ロマン 『薔薇に降る雨』 作・演出/正塚晴彦
宝塚歌劇 宙組公演 ロマンチック・レビュー 『Amour それは…』 作・演出/岡田敬二
東京宝塚劇場公演 2009年6月5日(金)~7月5日(日)
TEL 03‐5251‐2001
更新日:2009年5月27日