がん治療の新しい選択肢「免疫細胞治療」
日本人死因のトップである「がん」。日本人の2人に1人が罹患し3人に1人が死亡、年間では約30万人が死亡している最大の疾病だ。これまで、がんに対する治療は外科療法、放射線療法、抗がん剤などの化学療法が三大治療法といわれ、長い間、「標準的治療」として医療が行われてきた。
しかし近年、第4の治療法として「免疫細胞治療」が登場し、注目を集めている。一体どんな治療法なのか? 日本初の免疫細胞治療専門医療機関である「医療法人社団滉志会 瀬田クリニックグループ 瀬田クリニック東京」の後藤重則院長に詳細を伺った。
90年代から研究医療として行われていたこの治療法を、日本で初めて民間の専門医療機関で実地医療として提供したのは、1999年に開設された「瀬田クリニック」(現:瀬田クリニック東京)である。
瀬田クリニック東京 後藤重則院長
1981年、新潟大学医学部卒業。新潟県立がんセンター新潟病院、新潟大学医学部助手を務め、医学博士号を取得。帝京大学生物工学研究センター講師、同大学医学部講師を歴任。1999年より現職。
10年を経て症例数は9千人を超え、社会的に高い関心を集めている。なぜここまで注目を集めるのだろうか。瀬田クリニック東京の後藤重則院長は、「従来のがん治療には『痛い、苦しい』というイメージがありましたが、免疫細胞治療は痛みや副作用が少なく、治療中でも通常どおりの日常生活を送ることが可能。それが大きなメリットであり注目される点でしょう。
特に転移が生じた進行がんの場合、治療はほとんどが全身治療である抗がん剤ですが、抗がん剤は多大な副作用があり、それゆえ治療に痛みを伴う印象が強いのだと思います。
しかし免疫細胞治療は、『患者さんを苦しめることのない治療法』として提供することができ、QOLを落とさず、再発・進行を防ぐ効果も期待されています」と話す。実際、この治療では入院不要。
ほとんどの部位のがん治療に適応し、標準的治療と併用することで相乗効果も期待できるという。では、どんな治療なのか。
もともと人間の身体にはがん細胞を排除、あるいは増殖を抑制する働き(免疫システム)があり、体内でさまざまな免疫細胞ががん細胞を攻撃して死滅させている。その攻撃力が弱まり、がん細胞が増殖・分裂を繰り返し、腫瘍を形成する。免疫細胞治療は、がん細胞を排除する働きを持つ免疫細胞を患者自身の体内から一度取り出し(採血)、高度な培養技術によって免疫細胞の数を大量に増やし、あるいは機能を強化した状態で患者の体内に戻し(点滴)、目に見えない分子レベルのがん細胞を患者自身の免疫細胞で攻撃する治療である。
後藤院長は、「標準的治療だけでは、がん治療には限界があります。転移を生じる進行がんの場合、全身治療が必要となるため、標準的治療は抗がん剤だけですが、一般的な抗がん剤は副作用も強く、また薬剤耐性があるため長く使い続けることができません。
そのため、QOLを高く維持しつつ分子レベルでがん細胞を攻撃することができる全く新しい全身治療が求められています。現在、免疫細胞治療が注目を集めているのには、そのような背景があるわけです。もちろん、細胞医療は新しい治療技術でもありますし、より大きな可能性を秘めていますので、さらに高い治療効果を目指して日々研究開発も進めています」と語る。
お問い合わせ
医療法人社団 滉志会 瀬田クリニックグループ
瀬田クリニック東京
東京都千代田区飯田橋3-6-5 こころとからだの元氣プラザ8階
TEL: 0570-088-272(ナビダイヤル)
診療時間: 10:00~13:00、14:00~17:00
休診日: 日曜、祝日
URL: http://www.j-immunother.com/
更新日:2009年11月9日



