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ザッハートルテを口にしたことがあるだろうか。口に入れたとたんに広がるショコラの、濃厚で上品な甘さを体験すると、たちまちその故郷、ウィーンを訪れてみたくなる。このトルテには、味は無論のこと、その誕生秘話にも、人々をウィーンに誘う魅力があるのだ。

聖シュテファン大聖堂からの眺望。

聖シュテファン大聖堂からの眺望。

ウィーン名物! クリスマスマーケット。クリスマスツリーのライトも美しい。

ウィーン名物! クリスマスマーケット。クリスマスツリーのライトも美しい。

大晦日に「皇帝舞踏会」が開催される王宮。

大晦日に「皇帝舞踏会」が開催される王宮。

ザッハートルテ…食通なら誰もがご存知だろう。それは、ウィーンのホテル・ザッハーの菓子職人フランツ・ザッハーが、時のオーストリア宰相メッテルニッヒの命を受け、1832年に生まれた菓子である。1814年から始まったウィーン会議の席にも出されたとも言われるほど、銘菓として尊ばれるようになった。トルテ一つにもこれだけの歴史的エピソードが残るあたりに、ハプスブルク家の帝都であったウィーンの華やかな一面がうかがえる。

そのウィーンと日本との本格的交流は、1869年10月18日、オーストリア・ハンガリー帝国と日本が修好通商航海条約を結んだ時に始まったといえよう。条約締結後、オーストリアは医学者のアルブレヒト・フォン・ローレンツ博士を筆頭に、医学・法学・音楽部門に多くの人材を日本に派遣して交流を深めていった。

今年はそれから140年目。この節目の年に改めて両国の歴史を顧み、さらなる友好関係を構築しようと「心躍るウィーン建築の旅」展(2009年5月22日~6月4日/日本橋三井タワー)やウィーン・プロダクツを紹介する「ウィーンの宝箱」展(2009年11月10日~11日/オーストリア大使館)など、さまざまなプログラムが企画されている。それらに伴い、ハインツ・フィッシャー大統領をはじめ、オーストリア共和国の要人も多数来日。ヨーロッパの中心に位置する国際拠点ウィーンの存在を大いにアピールした。

ウィーンは、2004年5月1日のEU拡大によって、人口5億人を超える「欧州」市場の中心となった。今や300社を超える国際的大企業がウィーン圏内に、そのうち120社以上がウィーン市内に中東欧の拠点を構えている。その経済成長率には目を見張るものがあり、1975年以降、1人当たりのGDPが90%増加し、EU圏内で第5位のポジションを確保した。

それ以上に注目したいのが、観光都市としての価値だろう。今年9月の日本からの訪問者が前年同月比20%増という数字も、この街の魅力を測るバロメーターになるはずだ。特にクリスマス・シーズンの訪問は人気が高い。

この時期、市庁舎前広場では「クリスマスマーケット」がお目見えする。ホットワインの湯気、ソーセージを焼く煙、ピクルスの甘酸っぱい香り、花々、おもちゃ、キャンドル、それらが渾然一体となった市。そこでは地元の市民・旅行者合わせて300万人もが押し寄せ、待降節の喜びを分かち合う。

そんなウィーンを訪れたらまず立ち寄りたいのが、700年以上の歴史を誇る王宮である。この50年余りの間は国際会議場や舞踏会場として活用されている。年間280~300の催事が行われ、28万人~30万人が足を踏み入れるこの場所での最大かつ最も優雅な催しは、大晦日に開催される「皇帝舞踏会」だろう。

当日は、フランツ・ヨーゼフ1世とエリザベート皇后に扮する人物によってオーストリアの歴史が甦る。この舞踏会が400周年を迎える今年は、「ジプシー男爵」をテーマにした華麗なる夜会が2009年を締めくくる。

クリスマスからニューイヤーにかけての時期は、舞踏会、ニューイヤーコンサート、など心躍るプログラムが目白押しだ。ひとしきりそれらを楽しんだ後は、オーストリア料理とワインを味わいたい。たとえば、ウィーン在日代表部のダニエラ・アーチさんのお勧めはいかがだろう(上のリスト参照)。

ちなみにウィーン在日代表部は、ウィーン市(ウィーン市観光局を含む)とウィーン商工会議所が出資した機関で、19年前から東京に事務所を構え、オーストリアのビジネスおよび観光活動をサポートする業務を行っている。

「今年は日本とオーストリアの通商開始から140年目に当たります。特にウィーンは日本人にも人気のある重要な観光地ですから、さらなるPRをしたいと思っています。また、歴史あるウィーン・プロダクツの普及活動にも力が入ります」と、ダニエラさんは語る。

ウィーン・プロダクツは1995年、ウィーン商工会議所により、高品質の製品を生産する企業のトレードマークとして考案されたもの。厳しい品質基準をクリアした高級品を扱う企業や文化団体のみが選ばれ、認定を受ける。次ページではその中から9点をご紹介しよう。 中には日本で手に入るものもあるので、お気に入りのものがあれば、店頭を訪ねてみてはいかがだろうか。

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お問い合わせ

ウィーン在日代表部 TEL: 03-5413-3556

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更新日:2009年12月7日